犬の目の病気の一つに『緑内障』と呼ばれる病気があります。
白内障ならご存知の方多いと思いますが緑内障は目が緑色になるとかではなく目が充血して赤くなります。
緑内障は症状によっては早急に対処しないと失明する恐れがある怖い病気です。
今回はそんな緑内障の原因、症状、治療法を紹介していきます!
目次
犬の緑内障ってどんな病気?
緑内障とは目の眼圧が上がることによって痛みが出たり、視力低下をもたらす病気です。
最悪の場合、失明に至ることもある病気です。
一般的に眼球の中には硝子体と眼房水という液体で満ちています。
眼圧が一定に保たれているのは眼房水が分泌を繰り返して一定の量を保っているためなのです。
しかし、緑内障の場合は眼房水が増えて眼圧が一定に保たれなくなり眼圧が上昇してしまうのです。
眼圧が上がると目が膨らむため視神経に障害をもたらし、痛みや視力低下、視覚障害といった症状が出ます。
犬の緑内障の原因
犬の緑内障には以下の3つが原因とされています。
- 先天性緑内障
- 原発性緑内障
- 続発性緑内障
これらについて一つ一つ説明していきます!
①先天性緑内障
これは文字通り遺伝的なことが原因で起こる緑内障の一つです。
そのため、一般的な犬より眼房水の排出がうまくできず正常な量より眼房水が溜まってしまうのです。
それが眼圧を上昇させてしまい、緑内障を引き起こしてしまうのです。
以下に挙げるのは生まれつき緑内障になりやすい犬種です。
- シーズー
- チワワ
- トイプードル
- マルチーズ
- シベリアンハスキー
- アメリカンコッカースパニエル
- 柴犬
これらの犬種は緑内障になりやすい目の構造なので注意しましょう。
②原発性緑内障
これは突発的なことが原因で起こる緑内障の一つです。
原発性緑内障は緑内障になりやすい犬ほど発症します。
つまり、遺伝的な要素がある犬ほどこの原発性緑内障になりやすいのです。
この原発性緑内障は片目で緑内障を発症してから1年後にもう片方の目が緑内障を発症するといたケースも多く両目で発症するケースも高いです。
③続発性緑内障
これは眼圧を上げてしまうような病気を患っていたり、何らかの原因で眼房水が排出できなくなってしまうことによって起こる緑内障の一つです。
眼圧を上げてしまう病院には以下のようなものがあります。
- ぶどう膜炎
- 水晶体脱臼
- 目の周りの腫瘍
特に、ぶどう膜炎から緑内障を発症するケースは多いです。
また、ぶどう膜炎は白内障とも関係があるので高齢犬や角膜が傷ついている犬は注意が必要です。
犬の緑内障の症状
犬が緑内障になると以下のような症状が現れることが多いです。
- 目が充血する
- 眼球が飛び出ているように見える
- 目や目に近い部位を触られるのを嫌がる
- 物にぶつかったり、つまずくことが多い
- 黄色くベトベトした目やにが出る
- 目を痛そうにしている
こうしてみると案外、緑内障になっているかもと気づきやすいですが気づいた時には深刻になっている場合がほとんどです。
緑内障は初期段階では気づきにくいです。
なので、普段と動きが違っていてよく物にぶつかる場合は目に病気を抱えていることがほとんどなので動物病院に連れて行き早急に治療を行う必要があります。
犬の緑内障は失明する危険性も!
緑内障は特に目の病気の中でも気をつけないといけません。
突発的に悪化する原発性緑内障なんかはすぐに治療をしないと失明する危険性があります。
一度、視神経を損傷すると元には戻らないため本当に危険です。
特に、原発性緑内障と続発性緑内障はきちんと治療をしないと失明する可能性は十分高いので注意しましょう。
犬の緑内障の治療法
犬の緑内障の治療には大きく分けて2つあります。
- 投薬
- 外科手術
これらの治療に関して一つ一つ説明していきます!
①投薬
まずは投薬をして治療をしていくことがあります。
緑内障は眼圧が上がってしまう病気なので目薬により眼圧を下げるような治療を行います。
緑内障の進行度によっては経口薬や点滴をうつこともあります。
投薬によって完全に治るわけではないので根本的に解決する場合はやはり外科手術を行う必要があります。
薬はあくまでこれ以上悪化しないようにしたり、症状を和らげるために行われます。
②外科手術
外科手術では眼房水の排出ができるよう排出口を広げる手術が行われます。
これは比較的症状が初期段階でまだ回復が見込めると思われる際にこういった手術が行われます。
緑内障が進行して回復が見込めないと判断した場合でも外科手術は行われます。
その場合は、眼房水の排出口を広げるというより眼球を摘出したり、私生活で眼球に痛みを伴わないようにする方針で手術がなされます。
【まとめ】犬の緑内障は早めに治療しよう!
愛犬が緑内障だと判明したら早めに治療を行っていきましょう。
犬の緑内障は年齢問わず発症するので愛犬の目の状態は気にしていましょう。
少しでも様子がおかしかったり、目の状態が正常でないと感じたら動物病院に連れて行き治療をしてもらうことが大切です。
犬の緑内障の予防法はないですが飼い主の気遣い次第で早期発見に繋がるので愛犬の健康状態は常に意識しましょう!